定期的にアスリートにウエイトトレーニングが必要か不要か?の議論がSNSでされているように感じます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d922e70a5229da9e3150ec282f5a504337d75b26
以前にもこちらのブログで触れましたが、
https://wordpress.com/post/masatoiwasaki.com/1038
私のスタンスは
「ケースバイケース」
です。
ウエイトトレーニングをバレーボールのトレーニングとして普及させていきたいと考える私にすると随分と曖昧な表現になってしまい恐縮なのですが、やはり選手によりけり、と考えます。
選手個人と言うよりアスリートと言う括りで話すならウエイトトレーニングはやった方が良いと思います。
育成年代は特に。
しかし、ウエイトトレーニングをやってはみたがフィットせず、ウエイトトレーニングなしでやってきて、それで本人が望む最高のパフォーマンスが出ているのであれば何もそれにあえてウエイトトレーニングを足す必要はないのかと。
ただもし、よりステップアップしたいと言った変化を求めるのであればやらない手はないと考えます。
多くのアスリートにとって今がベスト!とはなかなか言えないでしょうから、ほとんどのアスリートにウエイトトレーニングをするメリットは大きいとは考えます。
ただSNSを見ていると「ウエイトやるべし!」派の方々がその必要性を強く訴えているように見えますが、ウエイトトレーニングはあくまでも上手くなる為・勝つ為の手段に過ぎません。
数あるトレーニングの一つです。
(国際的には、 複雑で難解なスポーツパフォーマンスの 向上を目指して行う思考や行為、作業の総称 をトレーニングと定義している。)
それは目的でなく手段な訳ですよね。
だからウエイトありき!
と言った強い論調を見かけると少し立ち止まる必要があるように思います。
トレーニングコーチの方からするとウエイトトレーニングは自身のトレーニング指導の根幹となることが多いと思います。だからそれを信じ疑わないことはとても良く理解できるつもりです。
「ウエイトトレーニングがスポーツパフォーマンスを向上させる」
これは紛れもない事実と私も考えます。
しかし、厳密に言うと特に
「筋力アップ」
という要素が向上する訳です。(メインとして)
(※もちろんウエイトトレーニングの効果は筋力アップのみでなく、大きな括りでのコンディショニングを向上させる手段として非常に有効です。)
それが多くのアスリートに対して
“足りない要素”
である為に実施して筋力や柔軟性が向上することによってパフォーマンスが上がる、と言うことです。
逆に言うと、現状十分な筋力や柔軟性を持つアスリートにとっては実施するメリットは小さい可能性があるのです。
十分な筋力や柔軟性の定義は難しいですが、もちろん特に筋力をもっと伸ばすことでまだまだこれがベストと思っているパフォーマンスが上がる可能性も十分にあるでしょう。
しかし、筋力や柔軟性が変化すると言うことは体を操作する感覚も変化させないとならないはずです。
その身体操作の微調整が上手くいかなかった時、もしかしたらそのアスリートは物凄く調子を落とすことさえある訳です。
その時にウエイトトレーニングをやめたとしても元の感覚が戻る保証もなく、そのまま成績を落とすことすらあり得るのです。
ほとんどのアスリートにとってあまり当てはまらず、ほとんどのアスリートはウエイトトレーニングの恩恵を受けられると私も思いますが、だからと言って手段であるウエイトトレーニングが万能!と言い切ってしまうことには少し違和感を感じてしまうのです。
皆様はどう考えられるでしょうか?
追伸
学生スポーツとプロスポーツはまた違うのでしょうが、選手がトレーニングを選択できるのだとしたらそれは素晴らしいと思います。
本来トレーニングは“個別性”が求められるはずです。
なかなか部活スポーツでは難しいのかなとも思いますが。
プロ選手はトレーニングコーチと密なコミュニケーションをとって課題や目指す理想のパフォーマンスを共有しトレーニングを決めているのでしょうね。