結論から言うと、ケースバイケースと考えます。
様々なスポーツでウエイトトレーニングが必要か不要かの議論はよく起こります。
コンタクトスポーツであるラグビーやアメフトなどで体重制限のない競技はやはり筋肉量は多い方が有利に思います。
バスケットやバレーボールなどジャンプ力が大きくパフォーマンスを左右するような競技はやはりウエイトトレーニングは実施した方が良いとは考えますが、実際は人によりけりかとも思います。
身も蓋もない表現ではありますが、「目的による」と思います。
現状、これ以上は考えられないくらいのベストパフォーマンスが出せているアスリートがより進化・成長するためにウエイトトレーニングを導入する、この発想は前向きで素晴らしいと思いますが、もしかしたらウエイトをすることでパフォーマンスを落とす可能性は十分に考えられます。
これはいわゆるウエイトすることで身体の感覚が変わり、その感覚に慣れず使いこなせない、“トレーニング効果の転化”がうまくできないという話なのですが、このようになってしまいパフォーマンスを落としてしまうとそもそもトレーニングは何の為にやるのか?という話にもなりますね。
もちろん、練習することでその向上した体力にあった感覚を身につけトレーニングに取り組む以前よりパフォーマンスが向上すれば万々歳なのですが上手くいかないこともあることを理解して導入するかを考える必要もあります。
ウエイトしてパフォーマンスを落としてしまっていては一体なんの為の時間と労力だったのか?という話にもなりますね。
私のトレーニングコーチという仕事のポジショントークとしては
「ウエイトトレーニングは万能!」
「今成績の良いアスリートでウエイトをやっていないならやればもっと良くなるはず!」
などと鼻息荒く言いたいですが、実際は個人差もあり、やはり「ケースバイケース」という曖昧にも聞こえる表現になってしまいます。
ただ、成長期を終えた育成年代のアスリートにとっては多くのアスリートにウエイトトレーニングがプラスになることもまた間違いないことと考えます。
結果を残しているプロアスリートならまだしも、まだ成長途中である育成年代のアスリートは今現在がベストとは考えにくいです。
もっと筋力や柔軟性があったりもっと効率的な身体の使い方を身につけた方がパフォーマンスアップや怪我予防につながると言えるでしょう。
だから、指導者の方には
「ウエイトトレーニンングなんていらない!」
と切ってしまうのではなく、選手に経験させて上げる環境を与えてあげて頂きたいと思います。
矛盾する表現になるかもしれませんが、多くのアスリートにとってメリットを得られるトレーニングだと考えます。